私設Blog「黒曜石の図書館」

本、言葉、文化にまつわるエトセトラ。

「行人」と後期三部作

行人を読み終える。 三部作であることを考えると、 彼岸過迄:松本叔父、家族に見放された須永 行人 :家族、世間と隔絶する一郎 こころ :現世に生きる意味を見出せなくなる先生(Kも?) 孤絶が進展していくと読むしかないだろうか。 行人だけを読むと、手紙…

源氏物語を学ぶ

大学は夏休みに入ったが、集中講義のため4日間一日中座学をしてきた。 (日程が判らず登録しなかったので、聴講。) 女性の外部講師の方だが、源氏物語を専門にされると、皆さんああいった優雅な雰囲気を纏うのか、優雅な方が源氏物語を専門にされるのか・…

「彼岸過迄」読了

吉本隆明氏が推理小説だと評していた作品。 冒頭の森本の話は何だったのかなという気もしたが、柄谷行人氏に解説によれば、「吾輩は猫である」に立ち返った写生文のスタイルだということ。 吾輩=敬太郎ならば、なるほど。 この作品、漱石は適当にタイトルを…

iPhone ホームボタンシールを剥がす

iPhone5sを使い続けている。 大事に使いたくて、強化ガラスフィルムを買ったのは5月のこと。 強化ガラスフィルム自体は良かったが、おまけについてきたホームボタンシール(金属っぽい素材)を試しに貼ってみたら、剥がれなくなってしまった。 ガラスフィルム…

iPad miniケースの結論

以前にiPad miniのカバーについて悩んでいる旨を書いた(iPadカバーから少し飛躍する - 黒曜石の図書館)が、やっと結論を出した。 結局タイピングの傾斜云々はあまり大事でないと気づき、クリアケース(背面のみ)を付けたままにして、スリーブケースに入れるこ…

市立電子図書館

市報を眺めていたところ、居住している市の図書館で電子図書館を始めていた旨記載を発見した。 …始め、ていた。 …。 6月6日からとあるが、今まで何故お知らせをしなかったのだろう。 公共の仕事には常々不信ばかりだ。 気を取り直して、サイトを探して使い心…

レポート完成、一息。

最終の手直しはまだだけれど、前述のレポートが一応の完成をみた。 芥川関連の本をようやく本棚に戻せる。 今回、文献の引用の仕方など基本的な事をすっかり忘れていたので、奇跡的に残っていた大学時代のレポートを恐る恐る開いてみた。 (漱石の「夢十夜」…

「芥川龍之介における物語のゆくえ」

試験が終って惚けていたのも束の間、今日はレポートのテーマが言い渡された。 芥川龍之介は初めのうちは当たり前にストーリーのある話を書いていた。 しかし次第に、芸術を極めんとするがために、ストーリーを切り捨てようとする。 ストーリーを失った物語は…

徒然なるままにひと月

漢文の試験を終え、もう一つ別件も片付け、やっと落ち着くことが出来た。 漢文の勉強した内容を忘れてしまいそうで本も読めず、鬱屈していた。 開放感から、購買意欲がここ数年見ないほどに爆発したのには自分でも呆れるほどだった。 持たない暮らしに共感を…

夏の旅行計画 舞浜と北海道

7月も今日で終わり、大学はテストが終了次第夏休みに入る。 単位を落としては科目等履修生の意味が無いので、漢文の試験勉強真っ最中。 新しい事を覚えるのは、この歳になると大変に苦痛である。 何故もっと若いうちに努力しなかったのか…諸先輩方と同じ反省…

「夏目漱石を読む」を読む

吉本隆明氏の「夏目漱石を読む」を読む。 講演録なので、繰り返しなどが多く、正直に言うと読みづらいと感じた。 しかし今日の大学での講義を聞いて、見方が少々変わった。 曰く 人は文字を持ってから、整然とした理論に慣れてしまった。 頭の中で論理を組み…

「映像の世紀」

昨年の9月から放映されていた「映像の世紀」(NHKスペシャル)を、録画してBDにダビングはしていた。ずっとDVD-BOXの購入を検討していたので、機会に恵まれてよかった。(BD-BOXも発売されているようだ) NHKスペシャル デジタルリマスター…

「暗幕のゲルニカ」感想

「暗幕のゲルニカ」を読み終えた。直木賞を逃したようだが、それは残念なことだ。 「憎しみに端を発する暴力には屈しない」というメッセージを持つ「ゲルニカ」をテーマにしたこの作品。「直木賞なら読んでみようかな」という軽い動機ででも良いから、多くの…

「ことばへの旅 上」(やっと)読了

分量がやけに多い、全然進まないと思ったら、元は3冊の本だったらしい。 じっくり読むのには大変良い本だった。 名言から哲学する、という造りだ。 著者の森本氏の体験や経験を重ね、とても易しい言葉で語られるので、難しい内容も腑に落ちる。 しかしこの方…

宅急便コンパクトの使い方

書籍のスキャン代行サービスBOOKSCANを活用してきたが、送る本がもうほとんどなくなり、最後の6冊になった。 今回はあまり多くないので、気になっていた「宅急便コンパクト」を使うことにする。 ちっちゃい箱ちっちゃい箱ちっちゃい箱。 BOOKSCAN(ブックスキ…

「うなりやベベンの平家物語」

たまたま朝テレビを点けたら、「にほんごであそぼ」をやっていた。 「♪ 祇園精舎の…」と始まった。 なんて良い曲なんだ、と感銘を受けた。 ロック… ビートルズの曲のようなアレンジで、違和感が全くない。 調べたところこの曲を歌う うなりやベベン こと国本…

巻き物としての電子書籍

コミック以外の本はkindleで統一するようにしている。 (最初の頃は品揃えの足並みが揃わず、kinoppyとhontoも併用していて、数冊散らばってしまった。不満。サービスの統合は果たして将来的にあり得るか??) 品揃えには最早なんの不満もないが、アプリの使…

電子書籍に望むこと

電子書籍に切り替えて久しい。 大変便利に使っているが、どうしても困ることがある。 本の厚さが不明なので、ペース配分がわからない。 残りの%は出るけれど、特に読み始めはなかなか%が減らず、やや途方に暮れてしまう。 辞書アプリで「インデックス機能」…

iPadカバーから少し飛躍する

新幹線、特急車内で移動中にタイピングをしたいと思い、しばらくipadのカバーを探していた。 移動中は液晶画面を保護したい。 タイピング時は角度をつける機構が欲しい。 家や宿ではカバーは要らない。 A 純正のスマートカバー+カバー対応のハードカバー B …

「人工知能は人間を超えるか」(7/17追記)

ロボット、人工知能には昔から思い入れがある。 火曜日、NHK クローズアップ現代+で「進化する人工知能 ついに芸術まで!?」の放映があることを知る。 進化する人工知能 ついに芸術まで!? - NHK クローズアップ現代+ お、っと思い録画だけする。 水曜日…

「老子・荘子」

大切な事は全部、老荘思想にある。 少なくとも私にとっては。 「論語」に手こずって、読み終えるのが遅くなってしまったけれど、これは私のバイブルになりそうだ。 ますます、他の人と話が合わなくなるけども。 ますます、厭世的になるけれども。 スパイスが…

映画「ティファニーで朝食を」

確か原作を昔、読んだはずなのだが、忘却の彼方へ旅に出たらしい。はて… 吹替版を、夕食を作りながら観る。 (字幕派なのだけど、作業しながらだと吹替版は非常にありがたい) 名言だらけの素晴らしい映画だった。 人生の哲学が散りばめられていた。 オードリ…

「はんだくん」完結によせて(6巻)

「はんだくん」が(アニメの放映が始まったばかりなのに)終了した。 あの「ばらかもん」に繋がるには、一体この誤解の嵐をどう解消するのだろうと気になっていた。 なるほど、良い終わり方。 川藤が最後の美味しいところを持って行ったけれど、よく考えたら元…

「西方の人」から「聖☆おにいさん」まで

合唱を続けて今年で17年。 宗教曲はこの分野を語る上で避けては通れない道なので、自ずとキリスト教には関心を持つ。 関連書籍を幾つか、芋づる式に。 「西方の人」の皮肉な論調から思い出したのは、同じく芥川の「神神の微笑」。 「我々の力と云うのは、破…

ずんだ餅←づだ←豆打

先日のNHK Eテレ「グレーテルのかまど」は素晴らしかった。ずんだ餅。 ~杜の都のずんだもち~ | レシピ | NHK「グレーテルのかまど」 我が家も伊達藩なので、祖母宅を久々に訪ねると餅でもてなしてくれたりしたものだ。 茹でた枝豆を潰して甘くし、餅に絡め…

君たちは、飲み会には喜んで3,000円を払うのに

500円の文庫本を買うのは渋りますね。 (嘆かわしい) 指導教官がこう仰ったのは今も忘れられない。 昨日ブックオフで状態の良い「行人」「こころ」を手に入れる事が出来た。 今日は新品の「草枕」「彼岸過迄」を入手。 漱石先生にどっぷりと浸かろう。 紙の本…

ホラー小説「若きウェルテルの悩み」

「あらすじ名作劇場」の「若きウェルテルの悩み」の回を観る。ストーカー男が、自殺をするというホラーだったことがわかり、衝撃を受けている。 読んだことがあるのだけれど、きっとその時も え?とは思いつつ、いや、ゲーテという凄い人が書いたんだから素…

対象年齢33歳以上?

芥川龍之介の「河童」を久しぶりに読む。「或阿呆の一生」を初めて読む。 卒論で芥川を選びながら、まだ読んでいない作品が随分あって、ずっと気にかかっていた。 「侏儒の言葉」はまだ途中だけど、こんなに良い作品だったのか。 漱石も、夢十夜、坊っちゃん…

「文豪失格」、「あらすじ名作劇場」、「100分de名著 堕落論」

高校国語教諭の免許を取り直すべく科目等履修生になろうと思い立った時に、きれいに忘れてしまった文学史を復習しようと文献を探していた。 そんな時に出会ったのが、「文豪失格」だった。 ドラマCDを原作とする、面白おかしいコミックなので、文献としての…

「昭和元禄落語心中」の世界

Amazonプライムでアニメを配信していたのを見つけ、ちょうどコミック電子版もセール中で、そこからあれよあれよと沼にはまって行った。 与太郎が八雲師匠に出会ったのが、ちょうど我々の生まれ年周辺らしく、その辺りにも親近感を覚える。 最終巻が待ち遠し…

近代建築建築三昧

近代建築、明治〜に作られた建物が好きだ。 一番好きなのは、悩ましいけれど、旧北海道庁あたりだろうか。 「日本の近代建築 上下」は今までナントナク眺めて来た各地の様々な建物が、こういうわけであそこに建てられていたのか、と腑に落ちた。 「西洋館を…

「コーヒーの村を17年ぶりに訪ねて」

今日は読書感想文ではなく。 17年ぶりのエチオピア -- 朝日新聞GLOBE 今日の朝日新聞日曜版の第2特集。 以前に観た映画、「おいしいコーヒーの真実」も思い出す。 フェアトレードがテーマのドキュメンタリー映画。 『友人たちが「豊か」になるのはうれしい…

「入門 哲学としての仏教」を読了するも。

哲学には昔から憧れとも言うべき特別な想いを持っている。 中学1年生の時に「ソフィーの世界」を、わからないながらも、楽しく読んだ。 寺社仏閣、仏像も好きで、仏教も勉強を是非したいと思っていたテーマ。 その2つが一緒にタイトルに収まっている。 しか…

「月舟町三部作」+1

印象に残っている本が皆、従来の紙の本だと気づかされる。 もうほとんど電子書籍しか買わないし、紙の本もスキャンサービスで電子化してもらっているくらいなのだが、物事はそんなに単純ではないのかもしれない。 歩き続けて、ちょっと草臥れてしまった、そ…

アリス・マンロー

電子書籍でない本は極力買わないことにして久しいのだけれど、憧れの新潮社クレスト・ブックスで、話題のアリス・マンロー。 要件が重なったらもう読むしかない、と挑戦。 流石にノーベル文学賞、噛み応えがあった。 でも、一度味を占めればもう、他の作家に…

「ムーミン」シリーズ 読了

講談社文庫の限定版カバーが洋書のようでとても気に入り、セットで購入。 初めは、ファンタジックで、ご存知アニメの世界ともまだリンクする部分が多く比較的読みやすかった。 ところが遂にはムーミン谷から一家が出て行くし、最終巻には登場もしないという…

「職業としての小説家」v.s.「村上春樹は、むずかしい」

たまたま同時期に続けて読んだ2冊。 村上春樹氏本人は、「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」などのインタビューでも応えている通り、自分の中の深部へ潜って書く、というスタイルをこのエッセイでも貫いている。 対して加藤典洋氏は、時代背景や様々…

「漢文の素養」「漢文力」読了

齢三十を過ぎて、また大学に通うことにした。 仕事を辞めて時間が出来たので、取り損なっていた高校教諭の免許を追加で取得しようと思い立った。 「漢文学概論」なる授業を取ったのだけれど、漢文、中国史、今までどうにも興味がわかなかったので、苦手意識…