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私設Blog「黒曜石の図書館」

本、言葉、文化にまつわるエトセトラ。

「プリンセスメゾン」に惚れ込む

予備知識なしでドラマのCMをたまたま見た。

畳の部屋にゴロンと転がって、通帳を見て満足そうにニンマリ笑う女の子。

(な、なんだ何事だ。)

ドラマが始まる日の新聞の「試写室」にも、「プリンセスメゾン」。

(これは、私はこの作品に呼ばれている?どんなドラマなんだ?)

また漫画原作のドラマか… 気概のないテレビ界に少々がっかりする。

が、「女の子がマンションを買う」というストーリーが気になって原作を試し読みをしてみた。

 

主人公の沼ちゃん(26歳、飲食店勤務、年収240万円)がマンションを買うべく色々な人と関わっていくお話。

とても静かに、優しいタッチで描かれるのだが、心理描写は鋭い。

沼ちゃんではないが、すでにマンションを購入して他者から見れば公私とも充実して、幸せそうな独身女性の独り言。

「私、いつ死ねるんだろう。」

沼ちゃんのまっすぐな性格も気持ちが良い。

「出来るかもしれないこと、出来ないって決めつけて諦めちゃだめだよ」

「家を買うのに、自分以外の誰の心も要らないんです」

 

一部の優れた漫画作品は、すでに文学の一分野だと言って良いと、私は思っている。

そしてこれはその中でもひときわ輝きを放つ作品だ。

とかなんとか言いながら、既刊三冊まとめてお買い上げした。

 

原作は主人公の沼ちゃんに繋がらずに単発で登場人物が出てくるケースも多い。

ドラマはエピソードを選り抜いて、沼ちゃんに色々な人と関わりを持たせる。

この人は原作ではあそこに住んでたけど、ドラマではこちらに…ああなるほど。

オリジナルのドラマが少なくなって、気概が感じられないのは事実だが、こういう良作をしっかりと仕立て直すのならば、それはそれで悪くない。

 

どの人もとても好感が持てるのだが、中でも私のお気に入りは、持井不動産の伊達さんだ。

高橋一生さんの眼鏡姿が、大変良い。

眼鏡は男を三割増しにすると言うけれど、美男子をさらに三割増したら十割を振り切ってしまうのではないか…  

真顔でそんな馬鹿なことを考えるほどに、伊達さんが、良い。

来週も放送が楽しみだ。

 

プリンセスメゾン | NHK プレミアムよるドラマ

やわらかスピリッツ - プリンセスメゾン